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福岡県は九州・沖縄エリアの中心都市
福岡県は九州地方の最北に位置し、福岡市と北九州市の2つの政令指定都市を抱える県です。福岡県の人口は510.9万人(2019年6月1日時点)で、人口密度は1k㎡あたり1,020人と全国7番目に多くなっています。
海、山、川と自然に恵まれているため、四季折々さまざまな表情が見られるエリアでもあります。福岡県は第二次世界大戦後、物流の拠点として発展し、現在では九州・沖縄地方の経済・金融業の拠点となる都市とされています。
ここでは、福岡県の以下について解説いたします。
- 地理、気候
- 物価
- 交通期間
- 子育て支援
福岡県は北部と内陸部で気候が異なる
福岡県の平均気温は17℃ほどと1年を通して暖かい県ですが、場所によっては1~3月には数センチほど雪が降ります。北部のエリアは日照時間が少なく、季節風の影響で体感温度は低くなります。一方、内陸部は寒暖の差が激しく、雪も降ります。温帯エリアということもあり、6~10月にかけて降水量と台風が多いことでも知られています。
福岡県の物価・家賃は全国的に安く、住みやすい
総務省が実施した2018年の「小売物価統計調査(構造編)」によると、福岡県の物価水準は全国で4番目に低い96.6ポイントでした(全国平均を100ポイントとする)。一方で、物価水準が最も高い東京都は104.4ポイントでした。東京と比べると福岡県の物価水準は7.8ポイントほど低く、物価が安いことが分かります。
■都道府県別 物価の安いランキング
順位 | 地域 | 総合 |
---|---|---|
– | 全国平均 | 100 |
1位 | 宮崎県 | 96 |
2位 | 鹿児島県 | 96.1 |
3位 | 群馬県 | 96.3 |
4位 | 福岡県 | 96.6 |
5位 | 長野県 | 97.1 |
福岡県の物価は全国トップ水準の安さですが、家賃も全国の中で安い傾向にあります。
2018年の「小売物価統計調査(構造編)」もとに住居(家賃、住宅ローンなど)の水準を見てみると全国10番目に低い85.4でした。東京の133ポイントと比べるとかなり安いですが、全国平均の100ポイントから見ても非常に安いことが分かります。
都道府県別 家賃の安いランキング
順位 | 地域 | 総合 |
---|---|---|
– | 全国平均 | 100 |
1位 | 愛媛県 | 82.7 |
2位 | 鳥取県 | 82.9 |
3位 | 北海道 | 83.7 |
4位 | 佐賀県 | 83.8 |
5位 | 島根県 | 83.9 |
10位 | 福岡県 | 85.4 |
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福岡県の通勤はストレスが少ない(通勤時間など)
総務省の調査「平成25年住宅・土地統計調査」によると、福岡県に住む人の平均通勤時間は26.5分で、15~30分と回答した人が最も多い結果となりました。福岡県は全国的に見ても家賃が安いので、家賃を気にせず職場に近い地域に住めるでしょう。
子育て支援の制度が充実している
福岡県には、出産時の支援だけではなく、ひとり親や障害児のサポートなど、さまざまな子育て支援制度が用意されています。
■福岡県の子育て支援制度(例)
・出産育児一時金
・児童手当
・ 乳幼児医療費
詳細は「福岡県にこにこ家族づくりポータルサイト」からご確認ください。ちなみに、子育てだけではなく婚活に関するコンテンツも充実しています。
福岡県の転職市場
全国的に物価が安く、通勤時間も短く済む福岡県は暮らしやすい県と言えそうです。では次に、福岡県での仕事について見ていきましょう。
ここでは、福岡県の転職市場について紹介していくので、ぜひ転職活動の参考にしてみてください。
福岡県の平均年収は466.0万円
厚生労働省が公表している「2019年の賃金構造基本統計調査」によると、福岡県の平均年収は466.0万円(※1)で全国17位でした。
全国的に見てもと高い水準にあると言えます。
※1 平均年収は、時間外勤務や休日出勤などの手当、ボーナスなどの特別給与を加えて算出しています。
ちなみに、総務省が発表した2019年度の「市町村税課税状況等の調」のデータによると、福岡県で平均所得(※2)が最も高い市町村は福岡市で、359.3万円でした。
※2 平均所得は、全国の市町村別課税対象所得をもとに計算した(各市町村の課税対象所得を、納税者義務者数で割ったもの)ものです。
福岡県の平均年収について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>>【最新版】福岡県の平均年収を性別・年齢別にご紹介!高収入企業TOP10
福岡県の有効求人倍率は1.15倍
福岡県労働局が発表した2020年の有効求人倍率は1.15倍でした。2020年の1月の有効求人倍率は1.56倍でしたが、同年3月から落ち込み始め10月には2020年の最低値となる1.00倍を記録しています。新型コロナウイルスによる影響で求人の出し控える傾向にありますが、全国的に有効求人倍率が1倍を切る中、福岡県は1倍以上をキープしているため転職に有利な県と言えそうです。
福岡県の求人の特徴(ヒューレックス調べ)
福岡労働局の調査によると福岡県は、「医療・福祉」「卸売・小売業」「サービス業」「建設業」の求人が多い傾向にあります(福岡労働局の「2020年職業紹介の状況」をもとに算出)。福岡の転職エージェント「ヒューレックス」に掲載されている求人情報を元に福岡県の求人の特徴を見てみましょう。
福岡県は技術職、営業職の求人が多い
全国的に営業職の求人は多い傾向にありますが、営業職、技術職が多いのは福岡県の特徴と言えます。その中でも特に、不動産・建設系、メーカー系の求人が目立ちました。福岡県において、営業や技術職は比較的求人数が多く転職しやすい職種と言えそうですが、実務経験や業界経験が求められる求人がほとんどです。未経験も転職できないわけではありませんが、容易ではありません。
ただし、営業の求人であれば比較的、未経験OKの求人が多いので狙い目と言えそうです。ヒューレックスが取り扱っている「福岡県の求人」はこちらからご覧ください。
福岡市、北九州市、久留米市に求人が多い
福岡県の中でも福岡市、北九州市、久留米市に企業が集まっているため、このエリアの求人が非常に多いです。他にも、古賀市や大野城市といった地域にも求人が多く掲載されています。求人の数が多いということは、「人口が密集しており栄えている地域」という見方もできるので、周辺の生活環境なども調べた上でエリアを絞るのも1つの手です。
福岡県で高年収を狙うなら、金融・保険系、コンサルティング系、IT・通信系
福岡県では、金融・保険系、コンサルティング系、IT・通信・インターネット系の平均年収が高い傾向にあるため、高年収を狙うのであればこれらの業種がおすすめです。ただし、十分な実務経験と高度なスキル、ある程度の実績が求められます。
また、福岡県で高年収の求人数が最も多いのは経営幹部/企画/マーケティング職で、専門職職(コンサルタント/金融/不動産)、技術職(建築/土木)と続きます。技術職で高年収を狙うのであれば、国家資格なども必要になります。自身のこれまでの経験やスキル、保有資格を洗い出しながら最良の求人を探しましょう。
福岡県に転職・移住するメリット
ここまで、福岡県の生活環境や転職市場の特徴などについて解説してきました。ここではそれらをまとめながら、福岡県に転職・移住するメリットについて紹介いたします。
①都市部に比べて物価が安く生活しやすい
②通勤ストレスが大幅に軽減される
③年収アップが期待できる
④比較的求人数が多い
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
メリット①都市部に比べて物価が安く生活しやすい
物価水準が全国で10番目に低い福岡県では、都市部に比べ商品や家賃が安いため、生活しやすい県と言えるでしょう。福岡県の平均年収は全国17位の466.0万円と比較的高いので、余裕をもって生活できそうです。
メリット②通勤ストレスが大幅に軽減される
福岡県は都市部のような通勤ラッシュはないものの、人口密度が全国で7番目に高い県なので、ある程度の混雑は予想されます。とはいえ、福岡県は比較的家賃が安いため、職場に近いエリアに住みやすく通勤時間が大幅に短縮できるでしょう。
メリット③年収アップが期待できる
「2019年の賃金構造基本統計調査」によると、福岡県の平均年収は466.0万円です。全国的に高めの水準なので、転職によって年収がアップする可能性があります。中でも、福岡県で技術職は年収の高い傾向にあるので、経験やスキルを持っている場合大いに年収アップが期待できるでしょう。
メリット④比較的求人数が多い
福岡県は、有効求人倍率が1倍を超えているため、1人あたりの求人数が多く比較的転職活動がしやすい県と言えます。九州・沖縄地方の中心都市である福岡県には、さまざまな企業の重要拠点が集まる傾向にあるので、求人の質にも期待できます。
福岡県に転職・移住するデメリット
福岡県に転職・移住するメリットについて紹介してきましたが、もちろんデメリットも存在します。しっかり目を通した上で、転職・移住を決めましょう。
デメリット①転職・移住に伴い費用がかかる
福岡県に転職・移住に伴い、引っ越しに費用がかかるのがデメリットと言えるでしょう。引っ越し費用や新しい住まいの敷金・礼金など、大きな費用がかかります。面接や内定のタイミングで「来社してほしい」と言われた場合、その交通費などもかさみます。転職・移住を決める前にある程度の資金は用意しておきましょう。
デメリット②福岡の文化や風習に慣れるまで時間がかかる
福岡への転職・移住をする際のデメリットとして文化・風習の違いや方言などが挙げられます。文化・風習の違いや方言を理解していないと、職場やご近所付き合いで上手くコミュニケーションが取れないこともありますが、これは時間をかけて慣れていくしかありません。とはいえ、文化・風習や方言を知らないからと言って、人間関係が悪化することはありません。少しずつ慣れていけば問題ないでしょう。
福岡県への移住・転職を成功させるポイント
ここでは、福岡県の移住・転職を成功させるポイント見ていきましょう。
大きく分けて以下5つがポイントとして挙げられます。
- 移住する前に内定をもらう
- じっくり時間をかけて転職活動を行う
- オンライン面接に対応している企業を選ぶのもあり
- 移住支援制度を利用する
- 転職エージェントを利用する
それぞれについて詳しく解説していきます。
福岡県に移住する前に内定をもらう
当たり前のことですが、福岡県に移住する前に企業から内定をもらいましょう。「転職活動は福岡県に移住してから」と考えている方もいらっしゃると思いますが、知らない土地での転職は思うようにいかないことも。移住後に転職先が決まらない場合、収入がない期間が続くため、ある程度の貯蓄が必要になります。
また、内々定や口約束での内定ではなく、しっかりと書面で内定通知をもらってから福岡県に移住する準備をしましょう。
じっくり時間をかけて転職活動を行う
転職活動は時間をかけてじっくり行うのがおすすめです。「実はブラック企業だった…」「後から好条件の求人を見つけてしまった…」というような状況にならないよう慎重に行動しましょう。時間をかけて情報収集や自己分析を行うことで、理想の求人に出会える可能性がぐんと上がります。
オンライン面接に対応している企業を選ぶのもあり
面接のたびに現地に訪問するとなると交通費も時間もかかります。できるだけ時間と費用を節約したいという方は、オンライ面接を行っている企業の求人に応募するのがおすすめです。
オンライン面接を行っている企業は増加傾向にあるものの、かなり求人が限定されてしまうので、ある程度の移動費と時間は覚悟しておいた方が良いかもしれません。
転職エージェントを利用する
「転職活動をする時間がない」「絶対に転職を成功させたい」という方には、転職エージェントを利用してみましょう。転職エージェントは転職支援のプロ。
福岡県の優良求人の紹介をはじめ、履歴書・職務経歴書の添削や面接のアドバイスなどもしてもらえます。非公開求人と呼ばれる、求人サイトには掲載されていない特別な求人も紹介してもらえるのも転職エージェントを利用する大きなメリットと言えるでしょう。
転職エージェントは福岡県の転職市場はもちろん、福岡県の求人の特徴や傾向を把握しているので、情報収集の段階でも一度相談してみるのがおすすめです。
福岡県の移住支援制度を利用する
移住支援制度を利用すれば、福岡県への引越し費用の負担削減や、移住後の生活の足しにすることができるのでぜひ利用しましょう。
福岡県では、人口減少対策と担い手不足の解消を目的として、移住支援金を支給していますが、下記のような条件が設定されています。
・住民票を移す直前の10年間のうち、通算5年以上、東京23区に在住又は東京圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)のうちの条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区へ通勤をしていたこと。
・住民票を移す直前に、連続して1年以上、東京23区内に在住又は東京圏のうちの条件不利地域以外の地域に在住し、東京23区内へ通勤をしていたこと。
他にも要件があるのでしっかり行政のサイトで確認しましょう。
福岡県公式HP「東京圏から福岡県へ移住を考えている方へ!移住支援金を活用し、福岡県で働きませんか?」
福岡県への移住・仕事探しは「焦らずじっくり」が成功の秘訣
全国的に物価や家賃が安い福岡県は、住みやすい地域と言えるでしょう。求人も比較的多いため、転職する上での選択肢も広げられそうですが、油断は禁物です。福岡県で転職先・移住を検討している際は、下記5つのポイントをしっかり押さえておきましょう。
- 移住する前に内定をもらう
- じっくり時間をかけて転職活動を行う
- オンライン面接に対応している企業を選ぶのもあり
- 移住支援制度を利用する
- 転職エージェントを利用する
特に、時間がない方や転職を絶対に成功させたいという方には、福岡県に特化した転職エージェントの利用がおすすめです。
福岡県の環境と転職市場を熟知した地元の転職エージェントであれば、普段はなかなか出会えない優良企業を紹介してくれるでしょう。
福岡県にはさまざまな転職エージェントがありますが、地元の銀行と連携して転職をサポートしているヒューレックスなら、より好条件の求人を紹介可能です。福岡県に転職をご希望でしたら、まずは、ヒューレックスにお気軽にご相談ください。
この記事の監修
齋藤 厳輝
福岡県出身。大阪大学を卒業後、リクルートグループで住宅情報誌を扱いながらマーケティングの基礎や住宅業界のホスピタリティ、ライフイベントと人生の関わりについて学ぶ。その後、人生における大事な転機となる転職のお手伝いをしたいと思い、福祉・医療・保育に特化した人材紹介会社へ転職。さらに福岡を始め、九州を元気にしたい、一人ひとりに寄り添った仕事がしたいという想いから、「地方創生」を掲げるヒューレックスグループに入社。
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