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北海道は住居費が低く支援制度も多い地域
日本の最北端に位置する北海道は、日本全土の面積のおよそ20%を占める非常に大きなエリアです。なだらかな土地が多く、牧場や畑など豊かな自然に囲まれて過ごすことができるのは言うまでもありません。そんな北海道の特徴について、それぞれ見ていきましょう。
北海道の人口は全国8位の多さを誇る
総務省統計局の令和元年度調査によると、北海道の人口は525万人となっており、全国47都道府県中で8番目に多いことが分かります。一方、同データにおける対前年比人口増減率はマイナス6.8ポイントですので、北海道の人口は減っていると言えます。
また、全国の人口増減率平均はマイナス2.2ポイントであることから、北海道は全国平均よりも早いスピードで人口減少が生じているエリアであり、同時に「北海道は働き手が不足しているエリア」とも言えるでしょう。
北海道は1年を通じて気温が低い
北海道は太平洋、日本海、オホーツク海と異なる3つの海に囲まれていることに加え、その面積の広大さから地域ごとに気候は大きく異なります。
とは言っても、首都圏から比較すると、北海道は道南の一部を除いてほとんど全域が亜寒帯気候に分類されますので、1年を通じて気温が低く、特に冬場は氷点下の気温が珍しくないほどの厳しい寒さの生活を強いられます。
北海道の物価は総じて全国平均と同等
北海道の物価は全国平均とほぼ同等です。総務省が2020年に公表した「小売物価統計調査票(構造編)/令和元年結果」では、全国平均を100とした時、北海道の総合物価指数が99.9となっていますので、ほぼ全国水準と変わらない物価と言えます。
また、同調査では物価指数を「総合」以外にも、「教育」や「保険医療」などジャンルごとに公開しています。北海道の物価指数を詳細で見てみると、最も高いもので「光熱・水道」で116.4ポイント、最も低いもので「住居」の84.1ポイントであり、このことから「北海道の移住では住居費を抑えて生活できるが、厳しい寒さに耐えるためのエアコン代がかかりやすい」ということが考えられるでしょう。
北海道の約7割の世帯が通勤時間30分未満
北海道には鉄道や空港など公共交通機関はありますが、面積が広すぎることや本数が充分でないことから、日常的に車移動が必須になります。総務省の「平成25年住宅・土地統計調査」によると、「通勤時間が30分未満である」と回答した北海道の世帯は約7割であり、通勤ストレスを感じずに通勤できている傾向が読み取れます。
北海道には多くの支援制度がある
北海道には移住だけでなく、育児やビジネスなど幅広い支援制度が設けられています。移住支援を使えば、首都圏からのUターン・Iターン希望者に対して移住・就職・住宅購入費用補助を受けられますので、初期費用や不安を払拭した状態での移住が叶います。また、東京でも受けられる育児支援は北海道にも用意されていますので、子どもの成長に合わせた支援も問題なく受けられます。
北海道には多くの支援制度がありますので、詳細は「北海道公式ホームページ」をご覧ください。
北海道の転職市場
住居コストを抑えつつ、豊富な支援制度も受けながら生活できるのは、北海道への移住を前向きに検討する人にとっては嬉しい情報だったのではないでしょうか。しかし、移住するとなれば同時に気になるのが、北海道の転職市場です。ここでは、北海道の転職市場について、データを用いつつ解説します。
北海道の平均年収は446.9万円
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」では、北海道の平均年収は446.9万円であることが分かります。全国の平均年収は451.2万円なので、若干低いですが個人の努力次第で全国平均以上の年収を得ることは難しくはないでしょう。また、北海道の平均年収は全国で26番目です。
北海道の有効求人倍率は0.96倍
北海道労働局によると、北海道の令和2年度の平均有効求人倍率は0.96倍であり、令和元年度の1.19倍よりもマイナス0.23ポイントとなっています。また、同調査による令和2年度の全国における平均有効求人倍率は1.01倍となっていますので、北海道の有効求人倍率は全国と大きく変化がないと言えます。
もちろん北海道と一括りで言ってもエリアごとに有効求人倍率は大きく変わるため、希望のエリアの転職市場や求人の動向を知りたい場合は、北海道の転職に強い転職エージェントに登録して、情報収集してみてください。
北海道の求人の特徴
北海道労働局のデータでは、北海道には「サービス」「専門的・技術的職業」「販売の職業」の順に求人が多いとされています。ここからは、北海道への転職に強い転職エージェント「ヒューレックス」に掲載されている求人情報を元に、北海道の求人の特徴を解説していきます。
北海道は「営業職」「機械・電気系技術職」の求人が多い
北海道では、「営業職」「機械・電気系技術職」「ITエンジニア」の求人が多くなっています。営業職の求人が多いのは、大企業であれば日本全土に営業店を設けるために人口の多い北海道に拠点を持つためです。また、機械・電気系技術職の求人の多さは、北海道が広大な大地を有しており、大規模工場を用意しやすいことが背景と考えられます 。
一方、「技術系(メディカル/化学/食品)」「経営幹部/企画/マーケティング系」の求人は少ないため、希望する職種によっては転職活動に苦戦してしまう可能性があります。
ヒューレックスが取り扱っている北海道の求人はこちらからご覧ください。
北海道の求人の約7割は札幌に集中している
市区郡別に求人を見ると、北海道で募集されている求人のおよそ7割は「札幌市」で募集されています。求人は人口の多さに比例して集中するのが一般的ですので、北海道の中でも人口が集中している札幌市に求人が集まっています。
エリアによっては希望の求人が一つも無いという可能性もありますので、北海道に移住する前には必ず希望のエリアの求人動向について確認しておくことをおすすめします。
北海道で高年収転職を狙うなら「コンサルティング系」「金融・保険系」
北海道では、「コンサルティング系」「金融・保険系」の業種の平均年収が高い傾向にありますので、高年収への転職を実現したい場合は参考にしてください。また、職種で見ると「専門職系(コンサルタント/金融/不動産)」「ITエンジニア」の年収が高いので、合わせて認識しておくといいでしょう。
北海道に転職、移住するメリット
ここからは、北海道の地域特性や転職市場から考えられる、北海道に転職、移住するメリットについて解説します。
- 広大な自然でのびのびした生活を送れる
- 住居費を抑えて生活できる
- 平均年収が全国平均とほぼ変わらない
- 転職しやすい市況感である
それぞれについて詳しく見ていきます。
メリット①広大な自然でのびのびした生活を送れる
北海道は人口に対して面積が広く、自然も多いことから、都心で感じるような喧騒や人ごみから離れて生活ができます。自然を感じながら生活をすることは、精神的なストレスの緩和に繋がり、結果として生活における幸福度が上がりやすくなることが考えられます。
メリット②住居費を抑えて生活できる
北海道の住居費は全国平均よりも低い数値となっていますので、よほど高価な住宅に住まない限り、住居費を抑えて生活することが可能です。住居費は毎月家計にかかってくる固定費になるため、例えば首都圏で住んでいる人が同程度の年収で北海道に移住した場合、減った分の住居費を丸々浮かせられるでしょう。
このことから、北海道に移住することで金銭的に豊かな生活が手に入る可能性があります。
メリット③平均年収が全国平均とほぼ変わらない
北海道の平均年収は、先ほど解説した通り446.9万円と、全国の平均年収とほぼ同等の水準となっています。また、職種や業種によっては、これ以上の年収を狙える求人もありますので、北海道に移住したからといって極端に貧しい生活になるとは考えられません。
メリット④転職しやすい市況感である
北海道の有効求人倍率は、令和2年度のもので0.96倍と、ほぼ1倍となっています。有効求人倍率とは、1倍を基準としてそれよりも大きければ求職者数よりも求人数の方が多く、逆に小さければ求職者数よりも求人数の方が少ないことを表します。
従って、北海道では求人数と求職者数がほぼ同じ数ということが分かり、転職しやすい市況感であると言えるのです。
とはいえ、人気の業種や職種だと、この求人倍率は変わってきてしまいます。ヒューレックスなどの北海道での転職に強い転職エージェントに相談し、希望職種の最新の求人倍率を聞いてみることをおすすめします。
北海道に転職する際の注意点
北海道への転職・移住には、メリットだけでなく注意点も存在しますので、上記のメリットと合わせて必ず確認しておきましょう。
- 厳しい寒さを感じる日々を耐えなければいけない
- 住む場所によっては移動手段が限られてしまう
それぞれ詳しく見ていきます。
注意点①厳しい寒さを感じる日々を耐えなければいけない
北海道と言えば雪と感じる人は少なくありませんが、生活するに当たって北海道の寒さは無視できません。気象庁のデータでは、北海道の2020年を月別の平均気温でまとめた時、最高平均気温は8月の22.3度、最低平均気温は1月の-2.3度となっており、特に冬場は過去10年を通じてほとんど氷点下の気温ですので、厳しい生活が待っていると予想できます。
気温差が不安な人は、北海道の各自治体が用意している「移住体験プログラム」を使うことで、実際に生活した時のイメージを具体化できますので、時間がある人はできれば四季それぞれのタイミングで移住体験をすることをおすすめします。
注意点②住む場所によっては移動手段が限られてしまう
北海道の公共交通機関は、都心部では発達しているものの、都心部から少し離れてしまうと極端に減ってしまいます。そのため、生活圏によっては車以外の移動手段が選べないというケースも十分考えられます。
現在免許を持っていなかったり、車の運転が苦手という人だと、生活に不便さを感じてしまいかねませんので、注意が必要です。
北海道への移住・転職を成功させるポイント
最後に、北海道への移住・転職を成功させるポイントについて解説します。
- 北海道に対するイメージをより具体的にもっておく
- 移住するエリアをあらかじめ決めておく
- 内定をもらってから移住する
- 転職対策をしっかり行う
- 転職エージェントを利用する
これら5つのポイントについて見ていきます。
北海道に対するイメージをより具体的にもっておく
多くの人が北海道に対して持つイメージは、「海の幸が豊富」「一年中涼しい」「自然が多い」といったものではないでしょうか。確かにそれは事実なのですが、そのようなぼんやりとしたイメージだけで移住を決意してしまうと、思わぬところでトラブルが起きてしまうかもしれません。
「氷点下が当然の冬場」「車移動がメインなので車を購入する資金が必要」など、北海道に対してプラスのイメージだけでなく、注意しなければいけない面もしっかり認識し、より北海道での生活を具体的にイメージできるようになっておくことで、後悔のない移住が成功するでしょう。
移住するエリアをあらかじめ決めておく
北海道は広大なエリアのため、移住するエリアによっては気候も転職市場も大きく異なります。あらかじめ移住したいエリアに目星を付けておくと、スムーズに移住ができるでしょう。
エリアはどこでもいいという人は、転職成功率が上がるという意味でも、求人が多い札幌市周辺のエリアがおすすめです。
また、移住エリアに悩んでいるという方は、転職エージェントに相談してみるのも一つの手です。転職エージェントに相談することで、希望に合う 求人が豊富なエリアを紹介してくれます
内定をもらってから移住する
内定をもらう前に移住してしまうと、転職活動が上手くいかずに生活費が払えなくなってしまう可能性があります。そうならないためにも、北海道への移住は必ず内定をもらってから行うようにしてください。
転職対策をしっかり行う
北海道の有効求人倍率が約1倍だからといって、応募すればどこでも内定が出るということではありません。北海道に住んだことがない人であれば、数ある転職先の中で何故その会社を志望するのかをより具体的に話す必要があります。またUターン・Iターンをする人であれば、遠方からの転職活動に苦労することもあるでしょう。しっかりと準備しなければ、転職先が見つからずに移住が遠ざかる可能性もあります。
企業研究、応募書類の作成、面接の対策など、これまで以上に万全の準備をして臨みましょう。
転職エージェントを利用する
現職がある人だと、なかなか転職活動に時間が割けないかもしれません。そういった人こそ、転職エージェントの利用を検討しましょう。自分の希望に合わせて、北海道のおすすめ求人を紹介してくれるだけでなく、転職対策の準備をサポートしてくれますので、スピーディな転職を成功させられる可能性が高まります。
また、転職エージェントを利用することで、通常は応募できない「非公開求人」にも応募できるようになります。非公開求人は、公開求人よりも年収が高かったり、勤務条件がいいなどのメリットがありますので、絶対に転職を成功させたい場合は、転職エージェントに早速登録してみてください。
北海道への移住・転職にはしっかりと準備をしよう
北海道は、豊かな自然を感じつつ、通勤ストレスから解放された日々を送ることができますので、移住や転職におすすめのエリアです。しかし、ぼんやりとしたイメージのまま移住をしてしまうと、「こんなはずではなかった」と後悔しかねませんので、しっかりと準備をしてください。
また、転職を少しでも有利に進めたい人は、北海道の転職事情に詳しいヒューレックスの利用がおすすめです。
北海道の銀行と連携しているため、地元優良企業や好条件の求人を紹介可能です。カウンセリングから転職先への入社まで完全無料でサービスの利用ができますので、お気軽にご相談ください。
この記事の監修
吉田 康介
青森県青森市出身。東北学院大学経済学部を卒業後、小売業、サービス業を経験し、その後大手広告店営業をしていた。前職では求人広告の法人営業を担当しており、企業のアルバイト、パート採用のお手伝いをしてきたが、もっと求職者にも寄り添いたいという思いと、子供が生まれたこの土地宮城県で、東北全体を盛り上げていきたい、同じく転職で悩んでいた人たちの手助けをしたいと思い、ヒューレックスグループに入社。 仙台で経験した求人の知識と転職に関しての知識を増やすため日々勉強中である。
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