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兵庫県は人口の多い多彩な一面を持つ賑やかなエリア
関西地域に属する兵庫県は、繁華街として知られる神戸市や、農山村、離島など様々な地域で構成されていることもあり、「日本の縮図」と言われています。そんな個性豊かな兵庫県の地域特徴について解説します。
兵庫県の人口は全国で7番目に多い
総務省統計局の令和元年度調査によると、兵庫県の人口は546.6万人となっており、全国で7番目に多い大都市ということが分かります。
一方、対前年における人口増減率はマイナス3.3ポイントと、全国平均のマイナス2.2ポイントよりも上回っていますので、人口が減っているエリアだと言えます。
兵庫県の気候はエリアによって大きく異なる
兵庫県は県域が広いだけでなく、北側が日本海に面し、南側は太平洋に続いているため、住むエリアによって大きく気候が異なります。エリアは「瀬戸内海側」「県央の山間部」「日本海側」の3つに分けられ、瀬戸内海側エリアは降水量が少なく温暖な気候、日本海側エリアは降水量と冬場の降雪量が多い気候、県央エリアはその中間といった特徴があります。
兵庫県の物価は全国平均とほぼ同水準
兵庫県の物価はほぼ全国平均と同等です。総務省が2020年に公表した「小売物価統計調査票(構造編)/令和元年結果」では、全国平均を100とした時、兵庫県の総合物価指数は100.3となっていますので、ほぼ全国水準と言えます。
また、この物価指数は教育や住宅など、様々な種類の物価指数内訳もまとめられていますが、兵庫県は「教育」の105.5ポイントを除き、どの物価指数も平均±5ポイント以内に収まっているという特徴があります。この物価指数の傾向は、首都圏である千葉県・埼玉県・神奈川県のものに似ていますので、これらの3県に住んでいる人であれば移住しても違和感を感じないでしょう。
兵庫県の約4割の世帯は通勤時間が30分未満
兵庫県は日本の中心に位置していることもあり、陸海空どのアクセスもスムーズに行うことができます。日本で唯一の24時間空港である「関西国際空港」へは神戸市からバスで1時間の距離にありますし、神戸港は世界有数の国際貿易港としても知られていますので、アクセスで困ることはほとんどないでしょう。
また、総務省の「平成25年住宅・土地統計調査」によると、「通勤時間が30分未満である」と回答した兵庫県の世帯は42.4%となっていますので、およそ4割が通勤ストレスを感じづらい日々を送っていると考えられます。東京の場合はこの割合が2割強まで落ちるので、移住により通勤ストレスから解放されるかもしれません。
兵庫県には住みやすさを補助する支援制度が多く用意されている
兵庫県には、出産・育児だけでなく、移住支援やその他住みやすさを補助するための支援制度が充実しています。
例えば空き家バンク制度を活用することで、移住にかかる物件費用を大幅に削減することができますし、エリアによっては中学3年生までの医療費が完全無料になる制度も設けられています。
兵庫県の支援制度はこの他にも多数用意されていますので、詳細が知りたい人は「兵庫県ホームページ」をご覧下さい。
兵庫県の転職市場
交通の便もよく、住むエリアによって多彩な一面が魅力的な兵庫県ですが、移住をする際には転職市場もチェックしておきたいところです。
ここからは、兵庫県の転職市場についてデータを用いながら解説します。
兵庫県の平均年収は501.1万円
厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」を見てみると、兵庫県の平均年収は501.1万円であることが分かります。全国平均年収が451.2万円なので、大幅に高い平均年収となっています。
また、兵庫県は全国6位の平均年収なので、求人内容にもよりますが、高年収での転職も夢ではないと言えるでしょう。
兵庫県の有効求人倍率は1.04倍
兵庫労働局の発表によると、兵庫県の2020年における有効求人倍率は1.04倍となっており、全国平均の1.18倍よりも低いことが分かります。有効求人倍率とは、求人数を求職者数で割ったもののことで、1.0倍よりも高ければ求人数の方が多いため転職しやすく、1.0倍よりも低ければ転職がしにくいという指標となっています。その点から考えると、兵庫県の求人倍率は1.0倍を超えてはいるものの、全国平均よりも低いため、転職では苦戦してしまう可能性があります。
兵庫県の求人の特徴
兵庫労働局の令和3年7月の発表では、兵庫県の新規求人としては「医療・福祉」「サービス業」「製造業」の順に多くなっています。
ここからは、兵庫県への転職に強い転職エージェント「ヒューレックス」に掲載されている求人情報を元に、兵庫県の求人の特徴について解説します。
兵庫県は「機械・電気系技術職」「ITエンジニア」の求人が多い
兵庫県では、「機械・電気系技術職」「ITエンジニア」「経営幹部/企画/マーケティング系」の順で求人が多くなっています。郊外エリアでは営業職や製造職が求人ボリュームを占める傾向にありますが、兵庫県は本社機能である「営幹部/企画/マーケティング系」の求人数が多いという特徴があります。
一方、「専門職系(コンサルタント/金融/不動産)」「技術系(メディカル/化学/食品)」といった求人は少ないので、そのような職種への転職を考えている人は、転職で苦戦してしまう可能性があります。
兵庫県の求人の約7割は尼崎市と神戸市に集中している
兵庫県の中でもエリアによって求人数に偏りがあります。兵庫県の場合、約7割の求人が尼崎氏と神戸市に集中していますので、移住先によっては募集求人そのものが見つけられないというケースも考えられます。当然引っ越したエリア近辺で求人が見つけられなければ、移住はできても生活はできないことになりますので、求人数もしっかりと意識した上で移住検討をするようにしてください。
兵庫県で高年収を狙うなら「IT・通信・インターネット系」「商社・流通・小売系」
兵庫県では、「IT・通信・インターネット系」「商社・流通・小売系」といった業種の平均年収が高い傾向にあります。移住と共に高年収転職を叶えたいという人であれば、これらの業種の求人を優先的にチェックしてみましょう。もちろん、高年収で募集されている求人は人気が高く、採用倍率も高くなる傾向にありますので、しっかりと転職活動の準備をしなければ内定獲得は難しくなります。
兵庫県に転職、移住するメリット
ここからは、ここまで解説した兵庫県の地域特性や転職市場を踏まえ、兵庫県への転職や移住をするメリットについて解説します。
- 日本の中心に位置し、様々な面で住みやすい
- 首都圏からのUIターンであれば通勤ストレスを軽減できる
- 転職により平均年収が上がる可能性がある
- 様々な職種への転職が可能
それぞれ詳しく解説します。
メリット①日本の中心に位置し、様々な面で住みやすい
兵庫県は陸海空全てのアクセスに優れた立地にありますので、国内の移動に限らず、海外へも足を運びやすいといった特徴があります。また、エリアによっては温暖な過ごしやすい気候を感じることも可能です。加えて、神戸市は日本の中でも有数の繁華街であることから、あらゆる面で住みやすさを実感できるでしょう。
メリット②首都圏からの移住であれば通勤ストレスを軽減できる
兵庫県の4割の世帯は通勤時間が30分未満であり、同数値の東京は2割であることを考えると、長い通勤時間のストレスから解放されるといったメリットも受けられるかもしれません。もちろん、移住するエリアと勤務地の関係によっては通勤時間が長くなってしまうこともありますので、通勤ストレスを移住で軽減したいと考えている人は、移住先と転職先がうまくマッチするように心がける必要があります。
メリット③転職により平均年収が上がる可能性がある
兵庫県の平均年収は、全国平均よりも50万円程度高いため、転職により高年収を得られる期待が持てます。もちろん、転職する先によって提示される年収は異なりますので、あくまでも目安ということになりますが、兵庫県が全体的に高年収であるということは、それだけ高年収求人も多いということになります。移住後の生活を楽にするためにも、しっかりと準備をして転職活動に臨むようにしてください。
メリット④様々な職種への転職が可能
地方郊外の転職市場だと、求人が特定の職種に偏ってしまいがちですが、兵庫県の場合は営業職といった全国的にも求人数の多い職種以外にも、ITエンジニアや企画職、管理部門など、様々な職種の求人が募集されています。そのため、兵庫県での転職では、今までの経験とは全くことなる職種へのキャリアチェンジも叶うかもしれません。
兵庫県で転職する際の注意点
兵庫県で転職する時は、メリットだけでなく注意点もいくつかありますので、合わせて認識しておくようにしてください。
- 物価は首都圏とほとんど変わらない
- 転職の難易度が全国平均よりも高い
それぞれ詳しく見ていきます。
注意点①物価は首都圏とほとんど変わらない
一般的に移住というと、居住費や食費などの物価が安くなると言われていますが、兵庫県の場合は物価指数が基本的に関東の主要3県とほぼ変わりませんので、首都圏からUIターンで移住したとしても、物価が低くなるといった恩恵を受けることはできません。また、地方から兵庫県に移住する時は、物価が上がってしまうこともありますので、移住前に家計収支をあらかじめ見直しておくとよいでしょう。
注意点②転職の難易度が全国平均よりも高い
兵庫県の転職倍率は、全国平均よりも低いだけでなく、1倍を切ろうとしている数値となっていますので、転職難易度が高めであることに注意しましょう。転職難易度が高いエリアで転職を成功させるためには、転職活動のサポートをしてくれる転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントの詳細については、この後に解説します。
兵庫県への移住・転職を成功させるポイント
最後に、兵庫県への移住と転職を成功させるポイントについて解説します。
- 兵庫県内で移住するエリアに目星をつけておく
- 内定をもらってから移住する
- 転職活動を念入りに行う
- 転職エージェントを活用する
これら4つのポイントについて詳しく解説します。
兵庫県内で移住するエリアに目星をつけておく
兵庫県は移住するエリアによって、気候が大きく異なるだけでなく、求人数にも差が出てきます。そのため、兵庫県に移住をすることだけを目的としてしまうと、生活をしていてストレスを感じるかもしれません。そうならないためにも、移住前にあらかじめ兵庫県内のエリアに目星を付けておくことをおすすめします。
内定をもらってから移住する
移住を伴う転職の場合、内定前に移住をしてしまうと、転職先を焦って探すことになります。転職活動で焦ってしまうと、自分の希望通りのキャリアを歩むというよりも、内定をもらうことを優先してしまいますので、自分のしたくない仕事をしなければならなくなる可能性があります。自分が納得した転職先で末長く働くためにも、内定をもらってから兵庫県に移住するようにしてください。
転職活動を念入りに行う
既に解説した通り、兵庫県は全国の中でも転職難易度が高いエリアとなりますので、念入りに転職活動を行わなければ内定を獲得するのは難しいでしょう。既に転職経験が豊富で、自分の経験を魅力的に面接官に伝える自信がある人であれば問題ありませんが、そうでない人であれば、この後に解説する転職エージェントの活用を検討してみてください。
転職エージェントを活用する
転職の成功率を少しでも高めるためには、転職エージェントの活用を強くおすすめします。転職エージェントに登録することで、自分の経験や希望にあった求人をエージェントが紹介してくれるだけでなく、通常応募できないような非公開求人にもエントリーすることができます。非公開求人とは、何らかの理由で企業が公には募集しないような求人のことを指し、公開求人よりも待遇や条件がいい傾向にあります。
また、転職エージェントは応募書類の無料添削や、面接日時調整の代行も行ってくれますので、現職で忙しいという人でも問題なく転職活動を進められるといったメリットもあります。
絶対に転職を成功させたい場合は、転職エージェントに早速登録してみてください。
兵庫県への移住・転職には綿密な準備を
兵庫県は移住する場所としても、働く場所としても魅力的なエリアですが、地域特性をしっかり理解しておかないと、後悔の残る移住となりかねません。
また、兵庫県への転職を少しでも有利に進めたい人は、兵庫県の転職事情に詳しいヒューレックスの利用がおすすめです。兵庫県の銀行と連携しているため、地元優良企業や好条件の求人を紹介可能です。
カウンセリングから転職先への入社まで完全無料でサービスの利用ができますので、お気軽にご相談ください。
この記事の監修
渡辺 英貴
関西・四国エリア担当。大阪府出身。新卒採用支援会社で広告・ナビからトータルソリューション営業に従事後、大手人材紹介会社へジョブチェンジ。その後人材面からの地域創生を夢見てヒューレックスに入社。関西地区を中心に企業様・ご登録者双方にコンサルティングを行っている。
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