目次
面接で自己紹介を求める企業は約2割
画像引用:【転職の面接でされた質問ランキング】男女500人アンケート調査|株式会社ビズヒッツ
上記の調査によると「転職の面接で自己紹介を求められた」という人は約2割。5人に1人は聞かれていることがわかります。
自己紹介といっても、「自己紹介をしてください」ではなく「得意なことを教えてください」「弱みを教えてください」など、さまざまな問われ方があります。自己紹介文をひとつ考えておけば、多様な質問に応用できるため、あらかじめ考えておきましょう。
プロが教える転職活動の自己紹介を考えるときのポイント
短時間の面接で面接官に好感を与えるためには、自己紹介にもいくつか工夫を凝らす必要があります。ここでは、業種・職種に関わらず共通しておさえておきたい5つのポイントを紹介します。
1分以内で完結する自己紹介文を考えておく
転職活動の面接において、質問には要点をまとめて答えなければなりません。自己紹介も同様です。まとまりのない話を長々とする人は、要領が悪い印象を与えます。1分以内の時間制限を設けている企業もあるので、時間を意識しつつ話をまとめましょう。文字数では300文字が目安です。
応募企業の業種・職種に合った自己紹介を考える
たとえ難関資格を取得していても、応募先の企業で活かせそうにない資格であれば、アピールする意味がありません。経歴や趣味も、応募企業の仕事内容やカルチャーに合わせて考えておくことをおすすめします。
企業にメリットがあると思わせる自己紹介にする
自分の経歴や資格、特技がその企業でどのように活かせそうなのかを考えて、自己紹介文を作成してください。例えば営業職に募集する場合、「3年の営業経験があります」と単に経歴を述べるのではなく、「わずか入社〇年目で売上〇万円を達成しました」「優秀営業賞を獲得しました」など具体的な功績を述べましょう。その企業で活躍できる人材という点をアピールする姿勢が重要です。
自己紹介と自己PRは分けて考えておく
混合されがちな自己紹介と自己PRですが、厳密にいえばこのふたつは異なります。自己紹介は氏名からこれまでの経歴や実績、志望理由までを述べるものですが、自己PRはスキルや強みを中心に、自身の経験を交えて企業にアピールするものです。
自己紹介を求められているのに、自己PR中心の回答をすると、「質問の意図を理解できない人」とみなされる恐れがあります。自己紹介をするときには、自分のアピールは1~2文程度に抑えましょう。
転職経験の多い人は一貫性を持たせた自己紹介をする
転職回数が多い人は、自己紹介においてはどうしても職歴の説明が長くなる傾向にあります。長々しい自己紹介はまとまりがありませんし、面接官に「何度も転職をしている忍耐力のない人」といった印象を与えるかもしれません。自己紹介だからといって、すべての経歴を説明する必要はありません。応募企業で活かせそうな経歴のみを伝えましょう。
【タイプ別】自己紹介の例文とNG例
ここからは、応募者や応募企業に合わせた自己紹介の例文を紹介します。自分に合った自己紹介文を考えるようにしてください。
「自己紹介をお願いします」と聞かれた場合
OK 「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。〇〇〇〇と申します。新卒時は〇〇株式会社に入社し、○年間営業に従事してまいりました。主な業務内容は〇〇です。その際には、売上〇万円を達成を目指していました。この目標は入社〇年目で達成し、優秀営業賞を獲得しています。高品質の製品を取り扱う御社では、これまでに培った営業スキルを活かしつつ、お客様に最適な製品を提案したいと考えています。」 |
NG 「私の名前は〇〇です。これまでは〇〇株式会社で働いていました。このときには営業担当として、毎日頑張って顧客回りをしていました。趣味はゲームと映画鑑賞です。営業時代の経験を活かせるように努力しますので、よろしくお願いします!」 |
また、「頑張る」など抽象的な言葉は、伝わりにくいため避けましょう。仕事と関係のない趣味はわざわざ伝える必要はありません。
職歴が多い人が「今までの職務経歴を教えてください」と聞かれた場合
OK 「これまで3社で営業を経験してきました。そのなかでも〇〇株式会社に勤務していた際には、社内で〇番目に高い売り上げを記録し、表彰を受けました。直近では〇〇株式会社に勤務し、新規成約率〇%を達成しています。これまでの営業経験を活かし、御社に貢献できればと考えています。よろしくお願いいたします。」 |
NG 「私は新卒時には、〇〇株式会社で営業事務を3年担当していました。その後は株式会社〇〇で接客を担当し、コミュニケーションスキルを養いました。3社目は〇〇株式会社で、企画を担当しています。さまざまな経験を積んでいるため、きっと御社でも活躍できると思います。」 |
複数の企業で経験した業務内容がバラバラで、一貫性を感じられません。「飽きるとすぐに辞めてしまう人」という印象を与える可能性もあります。ピックアップする企業を1社に絞ったり、3社の経験を通じて高められたスキルをアピールしたりするようにしましょう。
「あなたの強みと弱みを教えてください」と聞かれた場合
OK 「私の強みは、粘り強さにあります。前職では営業職を経験しましたが、何度断られても顧客のもとに通い続け、新規契約を獲得することができました。一方で粘り強さゆえに、物事に集中しすぎるクセがあります。これからは周りの様子を見つつ、仕事に取り組みたいと考えています。」 |
NG 「私の強みは、コミュニケーション能力が高いところです。人見知りすることなく、誰とでも話すことができます。弱みは時間にルーズなところです。」 |
強みと弱みは表裏一体ですので、関連付けて話したほうがまとまった印象になります。NG例のように、経歴をダラダラと話すと強みも弱みも伝わりづらいものです。
コミュニケーション能力の高さをアピールする応募者は非常に多く、没個性な印象を与えます。また、強みと弱みに何の関連もなく唐突な印象があります。「時間にルーズ」という、社会人にとって致命的な欠点を弱みに挙げることもあまりおすすめできません。
受かる人の面接での話し方
自己紹介を面接で行う際には、内容だけではなく話す姿勢にも気を配らなければなりません。特に重要なポイント4つを説明します。
結論から話すようにする
挨拶と氏名を伝えたら、極力結論から話すようにしましょう。「私は〇〇と〇〇の経験があり、〇年間継続してきました。そのため粘り強さが私の長所と言えます」のような話し方は、冗長な印象です。
それよりも「私の長所は粘り強さにあります。前職では〇〇の経験を積んで~」と結論から話すように意識してみてください。
ゆっくりと落ち着いて話す
緊張すると、どうしても人は早口になりがちです。しかし、早口はせわしないや自信がない印象になり、言葉を聞き取ってもらえない恐れがあります。いつもよりもゆっくり話すくらいの心づもりで、言葉を発しましょう。
ゆっくり話せば、事前に準備した自己紹介文も思い出しやすくなります。聞き取りやすいようにはっきりと話すなど、発声にも気を配りましょう。
ネガティブな要素は入れない
自分を必要以上に良く言う必要はありませんが、ネガティブな内容はさらにNGです。自虐は面接官も反応に困りますし、雰囲気も盛り下がってしまいます。「私は熱くなり過ぎるところがありますが、そのおかげで営業成績1位を取ることができました」など、欠点は後半でフォローをするようにしましょう。
表情と姿勢にも気を配る
どんなに話す内容が良くても、ひきつった表情や無表情で話していては説得力がありません。極力笑顔を意識し、相手の目を見て話すようにしましょう。猫背は内向的な印象がありますので背筋を伸ばし、堂々とした姿勢を心がけてください。
企業に好印象を与える自己紹介は転職エージェントに相談しよう
自分の強みや弱みを理解していても、文章にまとめるのはそう簡単ではありません。また、転職活動では応募先に合わせた自己紹介文が求められるため、自分で考えた文章が適切か否か、客観的に判断してもらう必要があります。
自己紹介の作成や面接に自信がない方は、一度転職エージェントに登録してみてはいかがでしょうか。転職市場を熟知したプロのコンサルタントが、自己紹介や応募書類を添削し、最適なアドバイスをしてくれるはずです。自分ではわかりにくい話し方や姿勢の癖についても指摘してもらえます。
ヒューレックスでは豊富な実績をもとに、転職活動中の方に対してアドバイスを行っています。地元企業との関係性が深く、企業のことを知り尽くしているからこそ、一人ひとりに最適な企業の紹介が可能です。これから転職活動を開始する方は、ぜひ登録をご検討ください。最善の面接対策を無料で提供しています。
この記事の監修
須賀川 敏哉
神奈川県出身。早稲田大学卒業後、大手証券会社に入社。人材業界では、通算20年以上のキャリア。10年間の証券営業を通じ、経済や景気動向、企業動向の見方を養う。 大手総合人材サービス会社では、首都圏拠点立ち上げ、新宿・丸の内支店長、金融・外資部長、東京本社エリアディレクターを歴任。 ヒューレックスでは、転職支援を中心に、コンサルタントとして幅広い職種と年齢層に対応。
コンサルタント詳細を見る