目次
仕事が見つからない原因
仕事が見つからない原因は人それぞれさまざまですが、ほとんどのケースで以下の5つが要因となっています。
- やりたいことが分からないから
- 条件にこだわり過ぎているから
- 失敗が怖いから
- タイミングが悪いから
- 仕事をしなくても生活できるから
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
やりたいことが分からないから
仕事が見つからない原因に「やりたいことが分からない」があります。自分のやりたいことが分からないので、どんな仕事と相性がいいのか判断がつかない状態です。やりたいことがない状態をネガティブにとらえる方もいますが、やりたいことが分からないのは強みでもあります。柔軟性があるうえ、業界や職種にこだわらず幅広く仕事を探せるからです。
ただ「やりたいことが分からない」という理由で、自分との相性を考えずに転職先を決めてしまうと、自分に合わない仕事に就いてしまう可能性もあります。そのため「やりたくないこと」から転職先を考えましょう。「残業が多すぎる仕事はしたくない」「接客業はしたくない」など、自分がやりたくないことを明確にします。そうすることで、自然と求人が絞れてきます。
条件にこだわり過ぎているから
仕事の条件にこだわり過ぎると転職先が見つけにくくなります。希望の条件をすべて満たす仕事は多くないからです。そのため「残業は月20時間までなら年収は○○万円あればいい」「個人プレーでマイペースに働ける職場なら年間休日は110日でもいい」と仕事探しに幅をもたせましょう。
年収は下がったとしても、残業が減ったり休日が増えたりするケースも少なくありません。最初に仕事探しの条件を固定してしまうと、新しい仕事や職場での出会いを逃してしまう可能性があります。
失敗が怖いから
面接に落ちることや「自分と合わない企業に入社したら転職を繰り返すことになる」と転職を必要以上に怖がると、求人へ応募することに抵抗感が生まれます。結果として次の仕事が見つかりません。面接に落ちる原因のすべてが自分にあるとは限りません。企業との相性もあるからです。
「ミスが少なくてそつなく仕事をこなすタイプ」を求めてる企業もあれば「トライ&エラーで積極的に仕事に取り組む」タイプを求めている企業もあります。
また、ひと昔前比べて転職は珍しいものではなくなり、スキルアップのため転職する方も増えています。面接に落ちることは失敗ではありません。自分と相性のいい仕事探しの通過点と考えて、一歩を踏み出しましょう。
タイミングが悪いから
仕事との出会いはタイミングが重要です。タイミングが悪いと仕事が見つかりにくくなります。一般的に求人が増えるタイミングは「2~3月」と「8月~9月」です。「2~3月」に求人が増える理由は、4月の新年度に向けて人の入れ替わりが激しくなる時期だからです。
「8月~9月」は下半期が始まる10月までに体制を整えようとする企業が多いからだと考えられます。これらの時期は求人数が増える傾向にあるので転職活動の理想的なタイミングと言えるでしょう。
条件の良い求人は、応募者が集めやすいため募集期間も短くなりがちです。応募期間中に応募してしまわないと、その仕事に就くチャンスを逃してしまいます。
また人気企業は人材募集を行うことも稀です。どんなにスキルが高い人材でも募集期間内に応募しなければ、企業との接点が作れません。より良い転職を実現するためには、企業が募集したときに応募するタイミングの良さが求められます。タイミングよく応募するために、つねに求人情報はチェックするようにしましょう。
仕事が見つからないときの対処法
仕事が見つからないと、焦りが出てくるので冷静さを欠いてしまうこともあります。そんなときこそ、落ち着いて対処しましょう。具体的な対処方法はこちらのとおりです。
- 自己分析をする
- 希望条件を緩和して求人に応募する
- 職業訓練を受ける
1つずつ、解説していきます。
自己分析をする
仕事が見つからない時は、まず自己分析をしましょう。自己分析をすることで得意なことや好きなもの、仕事に求める最低条件などが把握しやすくなるからです。黙々と作業することが好きなら工場での仕事と相性の良い可能性がありますし、好奇心や探求心のあるタイプなら技術職が向いている可能性もあります。
入社してから「こんなはずではなかった…」とならないために、仕事に求める条件も考えておきましょう。許容できる残業時間や、給料、年間休日などの希望をまとめておきます。
自己分析をすると適職が見つけやすくなります。数多くある求人情報から自分に合った求人が絞り込めない方におすすめです。
自己分析について詳しく知りたい方はこちら→「転職の成功率を上げる自己分析のやり方とは?|プロが選ぶおすすめのツールや本も紹介」
希望条件を緩和して求人に応募する
仕事が見つからないなら、希望条件のハードルを下げましょう。一つひとつの条件にこだわりすぎると求人が限られるうえ、求人の質も見えにくくなるからです。
「残業のない仕事」で求人が見つからないなら「自宅から通勤30分圏内の勤務地なら月に〇時間まで残業可」など条件を緩めます。条件を緩和させて、求人の全体像をとらえるようにすると、求人の質が総合的に判断しやすくなります。
応募したい企業が見つかると「他にも良い求人があるかもしれない」と転職活動をするエネルギーが湧いてきやすくなります。希望条件を緩和して、多くの求人から比較するようにしましょう。
職業訓練を受ける
希望の仕事がすぐに見つからず金銭的にも苦しい場合は、厚生労働省の求職者支援制度を活用することができます。求職者支援制度で受けられる支援はこちらのとおりです。
- 月10万円の給付金
- 無料の職業訓練
- 就職サポート
給付金の支給要件は、離職中で雇用保険が利用できない方や本人収入が月8万円以下、世帯全体の保有金融資産が300万円以下などです。申し込みなどはハローワークで行います。
仕事が見つからないときの相談先
仕事や生活の相談がしたいときの窓口はいろいろありますが、理想的な相談窓口はこちらです。
- 都道府県や各市町村にある相談窓口
- ホットラインやSNS相談を利用
- 家族と友人に相談する
- コロナ禍の影響なら自治体から支を受けられる
いずれも無料で相談できるものがほとんどです。どんな相談窓口なのか紹介します。
都道府県や各市町村にある相談窓口
仕事や生活で困難なことがある場合、自治体の専門窓口に相談できます。相談内容に応じて、仕事や住まい、家計管理について支援が受けられます。
支援内容は、6~12カ月を上限とした就労訓練などです。仕事が見つからない一人暮らしの方で住む家を失ってしまった場合、就職活動をすることで家賃相当額の支給を受けられる場合もあります。
相談窓口は、都道府県や市の福祉担当部署や社会福祉協議会です。仕事が見つからないため生活保護を受けたい場合は福祉事務所で相談できます。都道府県によって呼び名は異なり、こちらから都道府県ごとの窓口が確認可能です。
ホットラインやSNS相談を利用
ホットラインやSNS相談でも仕事や生活に関する相談ができます。ホットラインなどの一例を紹介します。
よりそいホットライン
「一般社団法人 社会的包摂サポートセンター」が運営しています。生活や仕事の困りごとの相談が可能です。国の「寄り添い型相談支援事業」の支援を受けていて、24時間365日、通話料無料で相談できます。
働く人の悩みホットライン
「一般社団法人 日本産業カウンセラー協会」が運営しています。働くうえでの悩み相談ができるホットラインです。職場や暮らし、将来設計などが相談できます。相談料は無料で通話料のみの負担です。1回の相談時間は30分のため、あらかじめ要点をまとめて電話しましょう。
SNS相談
厚生労働省のサイト上でSNS相談のできるサービスが紹介されています。年齢や性別を問わず、チャットで相談可能な窓口です。悩みの種類別に相談窓口が記載されているので、自分に合った相談先が選べます。
こころのほっとチャット
「NPO法人東京メンタルヘルス・スクエア」が運営している無料で匿名のチャット相談ができる窓口です。上記の厚生労働省のサイトでも紹介されていて、専門カウンセラーが対応します。相談時間は1回50分で1日1回まで利用可能です。「こころのほっとライン(無料電話相談)」や「お話パートナー(1回3,000円の格安カウンセリング)」なども行っています。
あなたのいばしょチャット相談
「特定非営利活動法人 あなたのいばしょ」が運営している日本初の24時間365日無料の匿名チャット相談窓口です。1回の相談時間は40分です。各種メディアでも紹介されて注目を集めています。
これらの相談窓口はニーズが高く、つながるまでに時間のかかることもあります。スマホアプリ「emol」など、AIではありますが手軽に感情を話せるものもあります。悩みはひとりで抱え込まず誰かに相談するようにしましょう。
家族と友人に相談する
仕事が見つからないときは家族や友人に相談するのも方法の1つです。身近な人に話すことで状況が改善したり、必要以上にプレッシャーをかけられなくなったりするからです。
日頃、自分一人でいろいろなことを頑張れる方は、家族や友人に悩みを相談することに抵抗があるかもしれません。周囲の不用意なひと言で傷つく可能性もあるので、まずは「転職サイトやハローワークで転職活動をしているけど仕事が見つからない」と正直に状況を話すことから始めてみましょう。
「仕事が見つからない」なら「探せ」で終わる可能性もあります。「転職サイトに登録したけど見つからない」など、何をやっているかまで伝えるとこちら側の大変さが伝わりやすくなります。家族や友人に相談して、少しずつ状況を変化させていきましょう。
「友人は忙しいので相談しにくい」という方は、ヒューレックスも転職活動や求人紹介に関する相談を受け付けているのでお気軽にご連絡ください。
コロナ禍の影響なら自治体から支援を受けられる
コロナ禍の影響で離職して金銭的に困っている状況なら、自治体の支援が受けられる場合もあります。支援の一例はこちらのとおりです。
資金名対象緊急小口資金緊急で生活費が必要な方総合支援資金生活再建までの生活費が必要な方新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援資金特例貸付の利用が終了した方
緊急小口資金の受給要件に「新型コロナウイルス感染症の影響を受け」というものがありますが、申立書に記入すれば給与明細などの確認書類の提出は不要です。生活が困窮して心身ともにまいってしまうまえに、しかるべきところに相談して生活を立て直しましょう。
年代別の仕事が見つからないときの対処法
仕事が見つからないときは、年代や状況によって対処法が少し異なります。自分の状況に合った対処がとれるように、こちらをチェックしてください。
- 20代は積極的に応募する
- 30代男性は現職と冷静に比較する
- 30代女性は働きやすい環境を整える
年代や状況によって対処法が異なる理由や具体的な対処法を解説します。
20代は積極的に応募する
20代はポテンシャルが評価されるので、未経験の職種でも採用されやすい傾向にあります。気になる求人があれば積極的に応募するようにしましょう。
面接では、自主的に仕事に取り組む人材であることをアピールしましょう。企業は20代に積極性を求めています。長期的に働く意欲があることも伝えましょう。
20代は仕事が見つからない状態でも適職が見つけやすい世代です。臆せず求人に応募することをおすすめします。
30代男性は現職と冷静に比較する
30代男性は「今の職場のほうが条件もいいのではないか」と考えて、次の仕事が見つからない可能性があります。現職と応募企業のどちらが自分に合っているか冷静に考えましょう。配偶者と相談したり家庭に影響が出ないかなどを考えたりすることも大切です。
企業研究を通して、役職、給料、キャリアプランなどを比較します。「田舎で生活したい」と地方への転職を考えているなら、地方の転職に強い転職エージェントから企業情報を確認しましょう。ヒューレックスは地方の転職活動の支援を得意としています。
既婚者なら、配偶者にも転職について相談しましょう。配偶者が働いていても「子どもができたら子育てに専念したい」と考えている場合があります。
その場合、転職先の条件として年収も無視できません。転職によって退勤時間が遅くなったり休日が少なくなったりしたら、子育ての協力頻度が下がることも考えられます。家庭のためには自宅で過ごす時間も必要です。
応募企業について調べて、どちらの仕事が自分にとってより良い生活につながるかを判断するようにしましょう。
30代女性は働きやすい環境を整える
子どものいる30代女性は、子どもに手がかかると思われやすいため採用されにくい傾向にあります。「子育てと両立できる」と感じてもらえる環境に整えましょう。
企業は「子どもが熱を出したときに欠勤しないか」を心配しています。実家などが近くにある方は、子どもが体調をくずしたときに預け先のあることをアピールしましょう。病児保育に預けられる方は、それについても話します。仕事の見つからない30代女性は、子育てと仕事が両立できる環境にあり、子どもがいることで責任感をもって働けることを伝えましょう。
仕事が見つからないなら転職エージェントを活用
「仕事が見つからない」と焦ったり不安になったりする場合は、転職エージェントに相談するのも手です。転職エージェントに相談することで、自分に合った求人紹介が受けられたり転職のアドバイスがもらえたりするからです。
転職エージェントは、このような転職サポートを行っています。
- キャリアカウンセリング
- 自分に合った仕事の紹介
- 応募書類の作成サポートと添削
- 面接対策
- 面接日や入社日の日程調整
- 年収交渉
- 入社後のフォロー
自分ひとりで仕事を探していても見つからないなら、転職活動のプロの力を借りましょう。
仕事が見つからないときでも解決策はある
仕事が見つからないときでも解決策はあります。まずは自己分析をして、自分の強みやキャリアを振り返りましょう。希望条件を緩和すると仕事探しの間口が広がります。
20代はポテンシャルが期待されて未経験職種でも採用されやすいため、積極的に応募しましょう。30代は現職と応募企業とを比較する冷静な視点が必要です。
「応募したい仕事が見つからない」「現職より条件のいい求人なのか分からない」ならヒューレックスにご相談ください。希望に添った仕事の紹介や、最新の転職市場の動向をお伝えさせていただきます。
ヒューレックスは非公開求人を多数保有しているため、一般で公開されていない質の高い求人情報ももっております。適職を見つけるために、ぜひお気軽に転職のご相談をしていただけたらと思います。
この記事の監修
神谷 貴宏
愛知県出身。大手証券会社、半導体商社の営業を経て、総合人材サービス会社へ入社。 仙台支店での勤務後、大型派遣案件の企画から運用に従事。その後、会社の中核を担う“正社員”のサポートに携わりたいという思いが強くなり、ヒューレックスの設立に参画する。 17年余りにわたるコンサルタントの経験の中で3,000名を超える方々をサポート。個々人の”キャリア”だけでなく”価値観”を大切にしている。
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