目次
施工管理から転職するのにおすすめの業界・職種とは?
施工管理からの転職でおすすめの業界・職種は以下の通りです。
- 不動産
- 設計士
- デベロッパー
- 公務員
- ビル管理
- 都市再生機構
- 建築資材メーカーの営業
それぞれの業界や職種について、なぜ施工管理からの転職でおすすめなのか理由を確認していきましょう。
不動産
不動産は家やビルなど出来上がった建物を販売する仕事です。
施工管理の仕事をしていた人は、工事に携わっていた経験から、建物の売買において物件の正確な価値を見極めることができます。
また、物件をお客様に紹介する際には、建物の情報を的確に説明できるため、相手からの信頼を勝ち取れる可能性が高いでしょう。
建物を作る視点から仕事をしてきた経験を活かせる不動産業界は、施工管理にとっておすすめの転職先と言えます。
設計土
施工管理の仕事は、建物の設計自体は行いません。しかし、設計書通りに工事が進められているのか、安全性に関わる規定を満たしているのかを確認するため、設計図を読むための知識は備わっています。
この経験を活かして、施工管理からの転職先として設計士も候補に入れておくのがおすすめです。建築士とは異なり、設計士には資格も必要ありません。施工管理で得た知識を活かせれば、即戦力として活躍できる可能性も高いでしょう。
デベロッパー
デベロッパーとは、新しい住宅地やリゾート地など、大規模な不動産開発や再開発を行う仕事です。仕事の難易度は高いですが、やりがいがある仕事なため人気の業界となっています。
デベロッパーは施工管理者に対して仕事の発注を行うため、より上流工程で施工管理の経験を活かすことが可能です。
そのため、採用活動では現場目線からの仕事ができる点をアピールすると良いでしょう。デベロッパーの求人については、大手不動産会社のものは少ないですが、電気系や商社系であれば中途採用を受け付けている可能性はあります。
公務員
施工管理の経験は公務員として活かすことも可能です。地方自治体のなかには、土木業界や建築業界で一定の経験を積んだ人を土木部門や耐震工事・復興関連部門で採用していることがあります。
施工管理の経験があれば、転職が難しいと言われている40代以降の方でも採用される可能性があるため、定期的に求人情報を確認しておきましょう。
また、施工管理の業務内容とは関係なく、安定を求めて公務員になる人もいます。この場合は、公務員試験に合格する必要があるため勉強を怠らないようにしましょう。
ビル管理
ビル管理は、建物の設備を定期的に点検する仕事や、建物を適切な状態に管理、維持する仕事が中心です。そのため、建物の建築段階から携わっている施工管理の業務経験者は重宝される可能性が高いでしょう。
また、ビル管理の仕事は必要に応じて建物の修理を依頼する必要があります。この場合も施工管理の経験を活かして、適切な業者選びができる選びできる点も強みとしてアピールできまそうです。
都市再生機構
独立法人都市再生機構では、大都市や地方中心都市における市街地の整備や賃貸住宅の供給や支援を行っています。これらの業務を行うためには、民間企業との協力が必要となり、施工管理の仕事で培われたコミュニケーション能力や管理スキルを活かすことができるでしょう。
都市再生機構の中途採用は、事務系総合職の仕事を募集していることが多いです。仕事内容は都市の再生や住宅の建築や整備、ニュータウン開発、災害復興など多岐に渡ります。
建築資材メーカーの営業
施工管理の仕事では、現場の人に分かりやすい指示をする必要があり、コミュニケーション能力が培われます。
コミュニケーション能力は現場だけでなく、クライアントに対する提案の場でも発揮できるため、施工管理から営業職に転職することも可能です。
営業職は幅広い業界で求人を募集しています。中でも、建築資材メーカーは、建築物に使用する資材に関する知識など、施工管理の仕事で得た経験を活かすことができるため、おすすめの転職先と言えるでしょう。
施工管理からの転職を成功させる5つのポイント
施工管理からの転職を成功させるためには、押さえておきたいポイントが5つあります。
- 施工管理で培った経験・実績をアピールする
- 転職先で必要な資格を取得する
- 前向きな転職理由を伝える
- 退職は早めに伝える
- 転職エージェントを活用する
それぞれのポイントを詳しくみていきましょう。
施工管理で培った経験・実績をアピールする
施工管理の仕事では、建物や工事に関する知識や経験が得られます。そのため、不動産や設計士などに転職する場合は、この点は大きなアピールポイントになるでしょう。
また、施工管理の仕事では、工事の期日を守るためにスケジュールを立て、工事に関わるスタッフを管理する能力や、社内外の人と円滑にコミュニケーションを取る能力も求められます。
これらの能力は多くの仕事で活かすことができ、転職活動では、積極的にアピールしていきたいポイントです。
普段施工管理の仕事をする際には強く意識していない能力も、ほかの職場では重宝される可能性があります。そのため、転職活動を始める前には、自分の経験や実績の振り返りを行いましょう。
転職先で必要な資格を取得する
施工管理の経験を活かせる不動産や建築関連の仕事に転職する場合は、資格を取得することも重要です。
資格については、採用の際に必須となることがありますし、必須ではなくても、選考の際のアピールポイントにはなる場合が多いでしょう。
転職したい業種・職種にもよりますが、施工管理からの転職で汎用性が高い資格の例は以下の通りです。
- 二級建築士
- 宅地建物取引主任者
- 構造設計一級建築士
- コンクリート診断士
- CAD利用者技術者試験
上記以外にも、自分が転職したいと考えている業界で採用活動を有利に進める資格があれば、事前に取得するようにしましょう。
前向きな転職理由を伝える
転職活動の面接では、なぜ転職しようと思ったのか質問される可能性が高いです。
その際「施工管理は辛い仕事であるため、御社を志望しました」と伝えると企業側はマイナスの印象を抱くでしょう。
この理由としては、施工管理の職場が辛いという理由で辞めたのであれば、自社に就職しても同じ理由で退職する可能性があると思われるからです。
自分の中で施工管理から転職したい理由を明確にしておくことは重要です。しかし、面接の場では、「キャリアアップをしたくて転職したいと思いました」や、「施工管理の仕事をする上で自分には、別の好きなものがあると分かりました」といった前向きな転職理由を伝えることが重要です。
退職は早めに伝える
施工管理の仕事は、一度工事が始まってしまえば、完了するまでは退職しづらいという特徴があります。そのため、退職したい場合は何かプロジェクトに関わる前に上司に伝えるのが社会人としてのマナーです。
また、施工管理からの転職については、辞めるタイミングが限られることもあるため、仕事を辞めた後に転職活動を始めるという選択肢もあります。
その場合は、最低でも、失業保険がもらえるようになるまでの3ヶ月分の生活費は確保しておきましょう。
転職エージェントを利用する
転職活動では、自己分析や企業分析をした上で、書類を作成し、面接対策を行う必要があります。施工管理から他業種へ転職を考えている場合は、これらを1人でこなすのはとても大変です。
そこで積極的に活用したいのが、「転職エージェント」です。転職エージェントでは、専任の担当者が転職が成功するよう、企業の紹介やキャリアパスに関する提案、履歴書・職務経歴書のチェック、面接対策といった転職活動のサポートをしてくれます。
転職エージェントのヒューレックスは、地元の中小企業に特化しており、非公開の独占求人をご紹介することが可能です。ご希望の仕事や年収に合った候補を探して参りますので、気になる人は、ぜひ「ヒューレックスの無料相談」をご活用ください。
好印象につながる施工管理の自己PR例文
ここでは、施工管理から他業種への転職を目指す際に使える自己PR例文を紹介します。設計士、マンション・ビル管理、エンジニアに転職する場合を想定していますが、好印象につながる自己PR例文の基本は他の業種に応募する場合にも変わりません。
ポイントを理解して、転職活動を円滑に進めるようにしましょう。
設計士に転職する場合
施工管理業務の中で、設計の仕事が1番楽しく得意だったこともあり、設計士への転職を希望しました。設計をする際には、デザインや構造に設備を合わせるだけでなく、設計士の意図を汲み取りながら現場へ指示することを心がけております。 施工管理として現場にいた経験から、設計の品質はもちろん、実際の現場での作業内容や、工期、コスト抑制を考慮した設計を行っていければと考えています。 |
マンション・ビル管理に転職する場合
マンションやビルは、経年劣化に伴う工事が必須となります。私は、施工管理の仕事をしていた経験から、工事に関する知識が豊富であり、予算内で適切な作業内容を提案することが可能です。 また、マンションやビルの管理をする上では、定常業務をミスなくこなすことが重要です。1つのミスが重大な事故を引き起こす可能性があり、施工管理というミスが許されない現場で働いてきた私の経験が御社のお役に立てると確信しております。 |
資材メーカー営業エンジニアに転職する場合
私は施工管理の仕事で、予算や納期、品質を考慮した上で、ものづくりに取り組んできました。大きなトラブルがなく建設を終えられてきたこともあり、期間内に品質の高いものを作成するエンジニアの仕事においてもこの経験は活かせると考えています。 工事の始まりから終わりまでに必要な資材や、必要なタイミングがわかるため、お客様へ最適なタイミングで営業を行うことができます。 施工管理で資材を発注してきた経験を活かして、お客様のお役に立てる提案ができる点が最大の強みです。また、エンジニアとして必要な能力を身につけるために、基本知識だけでなく、応用知識も求められる応用情報技術者試験(AP)の資格も取得しました。このことからも、即戦力として、御社に貢献できると考えております。 |
施工管理から転職を成功させた人の体験談
施工管理からの転職を目指している人の中には、実際に転職を成功させた人の体験談を聞きたい人もいるのではないでしょうか?
ここでは、施工管理から内勤へ転職した方と施工管理から営業へ転職した方の体験談を紹介します。
転職を決意した理由も紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてください。
施工管理から不動産の経理内勤に転職してワークライフバランスが改善(30代|男性|K・Sさん)
私は、新卒から3年間がむしゃらに施工管理の仕事に取り組んでいました。しかし、業務の忙しさと上司からのパワハラで精神をやられ、ドクターストップがかかり、働けなくなってしまったんです。このままでは未来がないと考えた私は、「今までの建築に関する知識・経験が活かせる仕事」「体への負担が少ない仕事」を探していました。人事へ相談したところ内勤への異動の辞令が出されました。
そこで見つけたのが、不動産会社の経理でした。 現場に出ない内勤は17時半には帰宅ができる環境となっており、以前は考えられなかった穏やかで余裕のある生活が送れています。 |
施工管理から営業へ転職してやりがいや充実感を感じられるようになった(40代|男性|U・Sさん)
私は、勤め先の会社に対しては不満がなかったものの、ものづくりにもっと幅広く携わりたいと考え、転職を決心しました。
その中でも、施工管理の経験を活かせる転職先を探しており、工事によるメリットとデメリットを現場目線でお客様と話すことができる今の職場に辿り着きました。 営業で、お客様のなかに潜んでいるニーズを引き出せる点にやりがいを感じており、施工管理からの転職は大成功だったと感じています。 |
営業職など一見すると施工管理に関係しない職種でも、施工管理の経験を活かせる可能性はあります。転職したいと考えている人は、自分がしたい仕事と施工管理の仕事は結び付けられないか、考えてみましょう。
施工管理の経験は多くの仕事に活かせる!
施工管理は、現場で必要な専門知識はもちろん、計画通りに物事を進める能力やコミュニケーション能力が必須です。これらの経験は多くの仕事で活かすことができ、転職活動の際にもアピールポイントになるでしょう。
本記事で紹介した、不動産や設計士、デベロッパーなどへの転職が考えられるため、ぜひ参考にしてみてください。
施工管理からの転職を検討中の人は、転職エージェントの「ヒューレックス」がおすすめです。転職者1人1ひとり人の希望に寄り添ったきめ細かい相談ができますし、非公開の独占求人も多数ご用意しております。
「施工管理の仕事が忙しくて転職活動まで手が回らない」「施工管理からどの業界に転職してよいのか分からない」という人は、ぜひヒューレックスへお問い合わせください。
この記事の監修
松橋 拓弥
宮城県出身。大学卒業後、東日本大震災をきっかけに大手建設会社で施工管理と営業業務に6年従事。その後その経験を活かし、大手人材紹介会社の建設領域でキャリアコンサルタントとして常にトップクラスの実績をおさめる。転職においては「キャリア」だけでなく個々人の「夢」と「想い」の実現のお手伝いが大切であると考え、求職者第一に転職支援に取り組む。
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