目次
UターンやIターンをする理由
そもそも、UターンやIターンをする人は、どのような理由で地方での転職を志したのでしょうか。
UターンやIターンをしたきっかけや理由は、人によって千差万別です。ここでは、例として5つの理由をご紹介します。
地元に帰りたいから
地方出身の人にとって、地元に帰るというのはUターン転職の大きな理由になります。具体的には、「親の介護」や「都会での生活疲れ」「たまたま仕事がなくなったタイミングで」といった理由が挙げられるでしょう。
子育てがしやすいから
子供の教育を考えるタイミングで、UターンやIターン転職を決める人もいます。
地方は「都心に比べて待機児童が少ない」「学校や体育館といった子供のための施設が広々としている」「自然が多い」など、子育てにおけるメリットが複数あります。
結婚などのライフイベントのため
結婚をきっかけに配偶者の地元に移住したり、両親の介護が必要になったりして、Uターン・Iターン転職をするケースもあります。
特に結婚は、そもそも引越しを伴うことが多く、地方移住やUターン・Iターン転職のきっかけになることもあります。遠距離恋愛をしている人のほか、配偶者や自分が親との同居を希望している人は、結婚後の生活や転職について、事前に話し合いを進めておく必要があるでしょう。
経験を活かして自分らしく働きたいから
都会の企業での経験を、地方企業で活かしたいと考えている人もいます。
都心の大企業で規模の大きい仕事に携わった経験をもとに、地方企業での関連業務立ち上げに尽力するといったケースが該当するでしょう。
地方拠点のスタートアップや、新たな事業部の立ち上げといったタイミングで地方企業に転職することで、より責任のある大きな仕事を任せてもらえる可能性もあります。
好きな土地だから
「好きな土地で暮らしたい」というシンプルな理由から、Uターン・Iターン転職を志す人もいます。
都心よりも生まれ育った場所のほうが落ち着くという人や、旅行に行った土地をすっかり気に入って、「ここに住んだら毎日楽しいだろうな」と思った経験がある人もいるでしょう。これを現実にできるのが、Uターン・Iターン転職です。
志望動機を聞かれたら正直に答えていいの?
Uターン・Iターン転職を志した理由は、ライフスタイルの変化やその土地で暮らしたいという希望など、直接的に仕事には関係がないものである場合も多いでしょう。
このような人の場合、転職面接や応募書類に正直に理由を書いてもいいか迷うことがあるかもしれません。
転職活動において志望動機は、選考を左右することもある大きなポイントのひとつです。しかし、企業に好感を持ってもらおうとして、嘘の志望動機を伝えるのはおすすめできません。会話の中で矛盾が出てしまったり、嘘だとばれてしまったりしたときに、大きなマイナスになってしまうからです。
とはいえ、企業担当者が本当に知りたいのは、「なぜこの会社を選んだのか」や「将来どのような活躍をしてくれるのか」ということです。仕事と直接的に関係のない理由については、あくまでもUターン・Iターンを考えることになったきっかけとして伝えるにとどめましょう。
志望動機を書くときは、基本的に通常の転職と同じようにまとめることが大切です。志望動機とは、「その企業を志望した理由を伝えるもの」だということを忘れないようにしてください。
Uターン・Iターン転職で好感が持たれやすい志望動機
Uターン・Iターン転職において、好感を持たれやすい志望動機とはどのようなものなのでしょうか。企業の採用担当者がどのような点に着目するのかを踏まえて、何をアピールすべきなのかを考えてみましょう。
ただし、いくら好感を持たれやすいからといって、適当なことを書いてはいけません。自分の気持ちの中にたくさんある志望動機の中から、好感を持たれそうなものをピックアップしてまとめることが大切です。
長く働いていきたいという意欲をアピール
せっかく人材を採用しても、すぐに辞めてしまうようでは、企業にとってはマイナスにしかなりません。そこで効果的なのが、「この会社で長く働いていきたい」と伝えることです。
Uターン・Iターン転職であれば、「この地域に貢献していきたい」「地域に必要とされる人材になりたい」など、都会に帰ることなく、その地方で暮らし続けるというアピールをすることで、「長く働いてくれそうだ」と感じてもらいやすくなるでしょう。
同様に、その会社で「自分の将来的なキャリアビジョンが叶えられる」と伝えることでも、将来を見据えて長く働くつもりがあるのだというアピールができます。
地元の産業や地域振興の発展に貢献したいという気持ちをアピール
求人に応募をする際、Uターン・Iターン転職であることは、採用担当者にも伝えることになります。このとき、「どうして都会の企業を辞めて、移住をしてまで転職したいのか」という疑問を抱かれる可能性があります。
そこで、「その地域の産業に貢献したい」「地域を盛り上げていきたい」という強い気持ちを伝えることができれば、この疑問に答えることができますし、その地域に対する愛情や、将来への意欲のアピールになります。
自分自身のキャリアビジョンとマッチしていることをアピール
転職を検討するときの考え方の軸になるのが、自分自身のキャリアビジョンです。地方移住をして、志望する会社に転職した後、どのようにキャリアを築いていくつもりなのかを考えてみましょう。
採用は、企業側と求職者側の希望がマッチして初めて成立するものです。自分自身の希望であるキャリアビジョンが、企業が希望する人材像や任せたい仕事内容とマッチしていることをアピールできれば、志望理由に説得力を持たせることができるでしょう。
Uターン・Iターン転職の志望動機【例文】
Uターン・Iターン転職を希望する場合の志望動機の例をご紹介します。例文を参考に、自分なりの志望動機を考えてみましょう。
Uターン転職の志望動機の例
実家に帰省した際、市内報で御社の町工場のニュースを拝見し、その卓越した技術力に驚くとともに、強く惹かれました。
元々、前職までの経験を地元の活性化に役立てたいと考えていたこともあり、すぐに応募を決意いたしました。顧客ニーズの分析や競合調査といった、商品企画部門での業務経験を活かし、御社の技術をより多くの人に知ってもらい、地域の活性化につなげられるような企画を打ち出していきたいと考えています。
Iターン転職の志望動機の例
学生時代、研究活動でこの地域に頻繁に通っており、そこで初めて御社の製品を知りました。クオリティの高さに惹かれ、大学卒業後、社会人になってもずっと愛用しております。
私はこれまでIT業界において、マーケターとして仕事をしてまいりました。培ってきた人脈やマーケティングの知識を活かし、御社の魅力をより多くの方々に知っていただけるよう、全力で仕事をしたいと考えています。
※応募書類の書き方については「職務経歴書の正しい書き方」をご覧ください。
Uターン・Iターン転職の志望動機を書く前にしたほうが良い準備
Uターン・Iターン転職の志望動機を書くときは、いきなり書こうとするのではなく、十分な事前準備をしておくことが大切です。スムーズに志望動機をまとめるために、何をしておくべきなのかを知っておきましょう。
地域に感じている魅力と会社に感じている魅力の両方を整理しておく
Uターン・Iターン転職では、地域に対して感じている魅力と、応募する企業に対して感じている魅力を混同してしまいがちです。それぞれ、どのようなところに魅力を感じているのかを分けて整理しておきましょう。
地域情報の収集をしっかりしておく
土地柄を知るためにも、事前に地域についての情報収集を進めておきましょう。志望動機に盛り込むことで、説得力がより増します。
例えば、志望動機の中で「この地域で貢献したい」という内容を入れたいとき、調べた地域の情報をもとにすることで、より具体的な内容となります。
自治体の中には、Uターン・Iターンや移住を推進するための窓口が設置されているところもあるので、そういった場所に実際に足を運んで、現地の様子を聞いてみるのもひとつの手です。
地域に強い転職エージェントを活用する
転職エージェントにも、都心部に強いエージェントや、特定の職業に強いエージェントなど、それぞれ特徴があります。
移住を希望する地域に強い転職エージェントを利用することで、地域の特色を踏まえたアドバイスを受けられたり、地元企業の詳しい情報などが手に入ったりします。
企業にとって魅力的な志望動機を書こう
採用担当者が魅力的だと感じる志望動機を書ければ、転職活動が大きく前進します。そのためには、Uターン・Iターンを志した理由だけでなく、なぜその企業を志望したのかについても伝える必要があります。
ヒューレックスは地元に特化した転職エージェントです。そのため、希望に合った求人のご紹介や、あなたに合った求人の開拓も行うことも可能です。また、地域企業に関する情報を踏まえた上で、履歴書や職務経歴書、面接などのアドバイスを行っています。さらに、給与の交渉対応、転職後のフォローまで、総合的に転職活動をサポートしていきますので、Uターン・Iターンの転職をお考えの際は、ぜひヒューレックスへご相談ください。
この記事の監修
神谷 貴宏
愛知県出身。大手証券会社、半導体商社の営業を経て、総合人材サービス会社へ入社。 仙台支店での勤務後、大型派遣案件の企画から運用に従事。その後、会社の中核を担う“正社員”のサポートに携わりたいという思いが強くなり、ヒューレックスの設立に参画する。 17年余りにわたるコンサルタントの経験の中で3,000名を超える方々をサポート。個々人の”キャリア”だけでなく”価値観”を大切にしている。
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