毎年財務省が調査している「県民経済計算」や経済産業省が公表している「工業統計調査」を見ると、各都道府県の県内企業規模や成長率、所得水準を理解できます。

 

茨城県は東京都に隣接し空港や鉄道などの交通網が発達していることから製造業が好調で、売上高が1,000億円に達する企業も複数存在します。平均所得も全国平均を上回る年が多く、働きがいのあるエリアです。

今回は売上高や年収の2軸で茨城県の企業ランキングをまとめてみました。2020年4月時点の最新情報となりますので、今年転職を考えている方や茨城県の最新企業事情を把握しておきたいという方はぜひ参考にしてください。

なお、前年の情報についてはこちらをご覧ください。

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1.茨城県の経済状況は上昇傾向

まずは、前年度の茨城県の経済計算調査や工業統計調査をもとに、最新の経済状況を紹介します。

 

※2020年3月23日に茨城県公式サイトに掲載された「平成29年度茨城県県民経済計算」および2019年8月31日、同サイトに掲載された「平成30年工業統計調査」を参考にしています。（2019年4月現在、この資料が最新）

茨城県の県内総生産は前年より大幅アップ

茨城県経済計算とは1年間の茨城県内経済活動を生産・分配・支出の面から計算することで、経済規模や成長率、所得構造などの実態を明確化できます。国民経済計算（GDP）の茨城県バージョンと言えばわかりやすいでしょう。

 

2020年3月に発表された調査結果によると、前年における茨城県の県内総生産は13兆8,084億円。前年度が13兆532億円だったことを考えると約7,000億円、5％以上上昇しています。

出典：「平成29年度（2017年度）茨城県県民経済計算の概要」p.1（茨城県HP）

 

特に製造業は絶好調で、前年における工業製品出荷額は12兆2,795億円、前年比+1兆707億円(9.6％)になりました。これは全国で7番目に高い数字であり、戦後最も高い水準です。

ちなみに工業製品出荷額が最も高い市町村は神栖市で、以下日立市、古河市と続きます。

県民所得は前年比6.6％アップの330万円

茨城県は県内総生産だけではなく、県民所得の上昇も目を見張るものがあります。

平成29年の茨城県民所得は約330万円。前年は310万円で+6.6％と大幅アップしています。

出典：「平成29年度（2017年度）茨城県県民経済計算の概要」p.17（茨城県HP）

 

平成25年度以降4年連続で上昇していて、安定した収入の確保が期待できる自治体です。また、この県民所得は国民所得を2年連続で上回っていて、全国平均よりも高い給与水準が保たれています。

2.最新版茨城県内企業の売上高ランキング

茨城県内に本社を構えている企業のうち、2019年で高い売上高を記録した企業をランキング形式で紹介します。

1位　ケーズホールディングス（6,891億2,500万円）

ケーズホールディングスは、家電量販店として知られているケーズデンキを運営している企業です。

全国に店舗を展開していて家庭用電気製品をはじめ携帯電話や生活用品などを販売しています。

本社の所在地：茨城県水戸市柳町

業種：家電小売業

従業員数：14,127人

公式URL：https://www.ksdenki.co.jp/ir/

2位　めぶきファイナンシャルグループ（2,881億3,900万円）

めぶきフィナンシャルグループは、常陽銀行と足利ホールディングスの経営統合により設立された銀行です。現在は茨城県と栃木県を中心に経済交流の拡大や地域の活性化に取り組んでいます。

本社の所在地：茨城県水戸市南町2

業種：金融業

従業員数：15人

公式URL：https://www.mebuki-fg.co.jp/

3位　カスミ（2,681億円）

カスミは、食料品、家庭用品、衣料品などの小売販売を行っている企業です。茨城県内を中心に関東圏内で188店舗のスーパーマーケットを出店していて、ここ数年で増加しています。

本社の所在地：茨城県つくば市西大橋

業種：小売り業

従業員数：2,712人

公式URL：https://www.kasumi.co.jp/prof/ir_info.html

4位　関彰商事株式会社（1,780億円）

関彰商事は、法人・個人向けエネルギーを主に住宅・生活環境設備・自動車・IT機器・システム開発などを手がけている総合商社です。

介護やコンビニ、携帯電話、ガソリンスタンド、保険、自動車から、物量やエネルギー、人材サービスまで幅広い事業を展開しています。

本社の所在地：〈下館本社〉茨城県筑西市一本松

　　　　　　　〈つくば本社〉茨城県つくば市二の宮

業種：商社

従業員数：2,353人

公式URL：https://www.sekisho.co.jp/

5位　日立GEニュークリア・エナジー株式会社（1,486億3,600万円）

日立GEニュークリア・エナジーは原子力事業を中心に事業を展開しています。発電用の原子炉施設や高速炉施設、原子燃料サイクル関連施設、その他の関連製品の設計・製造・販売・保守を行っています。

本社の所在地：茨城県日立市

業種：製造業

従業員数：約1,600人

公式URL：https://www.hitachi-hgne.co.jp/index.html

6位　株式会社ジョイフル本田（1,482億2,000万円）

ジョイフル本田は茨城県を中心に関東圏で15店舗のホームセンターを展開し、それ以外にも増改築工事や外構工事、スポーツクラブ事業なども手がけています。最近はDIY商品が好調です。

本社の所在地：茨城県土浦市富士崎

業種：小売業

従業員数：2,309人

公式URL：https://www.joyfulhonda.com/

7位　ルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング株式会社（1,428億5,900万円）

ルネサス セミコンダクタマニュファクチュアリングは、半導体専業メーカーのルネサス エレクトロニクス100％出資で設立された企業で、群馬や滋賀、山口など地方に展開しています。

電子部品や電気部品で用いられる集積回路の前工程の製造や販売が主な仕事です。

本社の所在地：茨城県ひたちなか市堀口

業種：製造業

従業員数：約4,100人

公式URL：https://www.renesas.com/jp/ja/about/ir.html

8位　株式会社日立パワーソリューションズ（1,390億8,300万円）

日立パワーソリューションズは、エネルギー・産業・情報などのインフラ分野の製品やシステムの開発を行っている企業です。再生可能エネルギーやサービスソリューション、プロダクトソリューションの3部門があり、製品の開発や提供を行っています。

本社の所在地：茨城県日立市幸町

業種：エネルギー・産業・情報業

従業員数：3,840人

公式URL：https://www.hitachi-power-solutions.com/company/

9位　タイヨー（1,049億円）

タイヨーは生鮮・一般食品を中心とするスーパーマーケットやリカーショップを展開している企業です。茨城には21店舗、千葉県に16店舗、東京都に1店舗があります。

本社の所在地：茨城県神栖市大野原

業種：小売り業

従業員数：612人

公式URL：https://www.super-taiyo.com/

10位　株式会社ジョイパック（1,012億円）

ジョイパックは茨城県でNo1の売上を誇るパチンコチェーン店です。茨城・栃木・群馬の3県で27店舗のパチンコ店を運営しています。パチンコ事業の他にも飲食店やホテルなども手がけています。

 

本社の所在地：茨城県つくば市東新井

業種：アミューズメント事業

従業員数：1,166人

公式URL：https://joypack.co.jp/company/

3.茨城県内の高年収ランキングベスト5

続いて茨城県内に本社を構える企業で、年収の高い企業を5社紹介します。

1位　めぶきファイナンシャルグループ（平均年収：1,071万円）

めぶきフィナンシャルグループは、常陽銀行と足利ホールディングスの経営統合により設立された銀行です。年収は前年に引き続きダントツとなりました。役員のみでほぼ構成されているため、年収も高くなります。

本社の所在地：茨城県水戸市南町2

業種：金融業

従業員数：15人

公式URL：https://www.mebuki-fg.co.jp/

2位　CYBERDINE（平均年収：659万円）

CYBERDINE株式会社はサイバニクス技術関連の研究開発や製造、販売、捕手を行っている会社です。高い技術力を持ったエンジニアが集まっていることから、年収も高めに設定されています。

本社の所在地：茨城県つくば市学園南

業種：製造業

従業員数：158人

公式URL：https://www.cyberdyne.jp/company/

 

3位　暁飯島工業（平均年収：588万円）

暁飯島工業は建設設備、土木プラント、リニューアル、ビルケアの4つを主軸として最先端の技術で、新しい空間や確実な保守管理体制をつくりだしています。ここ数年は従業員の年収が上昇傾向にあり、最新の平均年収は前年比+24万円となりました。

本社の所在地：茨城県水戸市千波町

業種：建設業

従業員数：144人

公式URL：http://www.eazima.co.jp/

4位　助川電気工業（平均年収：579万円）

助川電気工業はエネルギーと産業システム関連業を主軸としていて、熱機器や温度センサー、MIケーブル、原子力関連機器を設計・制作しています。従業員の平均年齢が上昇していることから、最新版の平均年収は前年から微増になりました。

本社の所在地：茨城県高萩市上手綱

業種：製造業

従業員数：266人

公式URL：http://www.sukegawadenki.co.jp/

5位　香陵住販株式会社（平均年収：538万円）

香陵住販は、賃貸仲介や管理、不動産売買や収益不動産事業を展開している会社です。上場して2年の会社ですが最新版の年収は、前年の442万円を大幅に上回っていて今後の発展に期待できます。

本社の所在地：茨城県水戸市南町

業種：不動産業

従業員数：177人

公式URL：https://www.koryo-j.co.jp/

4.茨城県内企業への転職は今がベスト

県内総生産と平均所得のいずれを見ても、茨城県の企業が好調であることがわかります。特に工業は絶好調で今後はさらに発展していく可能性が高いです。

 

工場や事業所数も多い茨城県は求人数も多く、転職市場としては狙い目です。東京に隣接していて、つくばエクスプレスなどの交通機関を利用すれば通勤にもさほど時間がかかりません。自分にマッチする企業を見つけられたら、年収やキャリアアップを実現できる可能性が高いです。

 

しかし、U・Iターン転職となると土地勘のない場所で転職活動をすることになるため、戸惑うことがあります。初めて転職活動をする人であればなおさらです。

 

そのような人は転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。茨城県に特化した転職エージェントに相談すると、大手企業や知られざる優良企業を紹介してもらえるかもしれません。

 

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茨城の銀行との提携に加え地元企業とも信頼関係を築いているため、大手にはない好条件・好待遇の求人が豊富です。

 

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